この記事では、QC検定3級のテスト対策としてヒストグラムの練習問題を記載しています。
良ければ、練習として解いてみて下さい。
QC検定3級向けのヒストグラムの解説は以下の記事で投稿しておりますので、よければご覧ください
練習問題
問1 ○✖問題
次の文章で正しければ〇、間違えなら✖と回答せよ。
(a)
ヒストグラムとは品質特性値のバラツキを折れ線グラフで表した手法です。
(b)
ヒストグラムは、データの平均値の位置やバラツキ方を視覚的に確認する事で、全体の特徴をつかむ事ができる。
(C)
ヒストグラムは縦軸を特性、横軸を時系列で作成する
(d)
ヒストグラムは必ず規格中央値付近が高くなり、分布の両端が低くなる。
問2 図の名称と特徴
次にヒストグラム(Ⅰ)~(V)に対して、正しい名称(ア)~(オ)とそのヒストグラムの形の原因(a)~(e)を選びなさい。
ヒストグラム
名称
(ア):離れ小島型
(イ):一般型
(ウ):絶壁型
(エ):歯抜け型
(オ):ふた山型
この形になる時のヒストグラムの原因
(a):工程が安定している。
(b):区間幅の設定値ミスや、測定方法や読み方にクセがある。
(c):規格外を選別し、NG品を取り除いている。
(d):平均値が異なる2つの分布が混ざっている。
(e):異なった分布のデータが少量混ざっている。
問3 ヒストグラムと規格値の関係
顧客から寸法不良の連絡があった為、自社にある不良品と同じロットの在庫から50個抜き取り、寸法測定を行いヒストグラムにまとめた。
応急処置が済んだ後、次の生産で何を行うべきか、(a)~(d)で正しい物を1つ選びなさい。
(a)規格から外れていないので、特に何も是正処置は行わない。
(b)別の分布が混ざっているので、層別して分布を分ける。
(c)バラツキが大きいので、バラツキが小さくなるような是正処置を実施する。
(d)分布の中心を規格中央値に近づくような是正処置を実施する。
解答
問1 ○✖問題
(a)正解 : ✕
ヒストグラムは折れ線グラフでは棒グラフでデータの分布を表すので✕になります。
(b)正解 : ○
問題の通り、ヒストグラムは、データの平均値の位置やバラツキ方を視覚的に確認する事で、全体の特徴をつかむ事ができます。
(c)正解 : ✕
ヒストグラムは縦軸に度数、横軸に区間分けしたデータで作成します。
度数とは、あるデータの中に特定の範囲の値や項目が何回現れたかを数えたものです。
[具体例]
テストの点数: クラスで「80点台」の人数が5人いれば、「80点台」の度数は5となります。
(d)正解 : ✕
ヒストグラムは必ず規格中央値付近が高くなり、分布の両端が低くなるとは限りません。
母集団の実力で分布の頂上が規格上下限に寄っている事もありますし、絶壁型のように端が高い事もあります。
問2 図の名称と特徴
ヒストグラム(Ⅰ)~(Ⅴ)に対しての名称と特徴は以下の通りになります。
【解答】
上記のヒストグラムはQC3級に出題され易いので、しっかりと覚えておきましょう。
また離れ小島型やふた山型が出題される時は層別で分布を分けると言う事も出題され易いので、セットで覚えておきましょう。
問3 ヒストグラムと規格値の関係
正解 : (d)
ヒストグラムから工程を見直す場合、まず以下の2つを確認しましょう。
- データの分布が規格上下限に寄って近い、また超えているか確認
- データ分布の幅が規格の幅に対して広いか確認
これが1つでも当てはまる物があれば、工程が不安定な可能性が高いです。
今回の問題では、データの分布が規格上限側に寄っているので、データの分布の中心が規格中央値に近づける必要があります。
よって答えは(d)になります。
【補足】
データ分布の幅が規格の幅に対して広いかの確認については、下図のように線を引き規格上下限と近くないか確認すると分かり易いと思います。
練習問題に慣れたら、次は過去問にチャレンジしましょう。
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