品質の概念は第24回~第30回のQC検定3級では80%の確率で出題されます。
試験(QC検定3級) | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 | 第30回 |
品質の概念 | 1問 | ー | 1問 | 1問 | 1問 | 1問 |
品質の定義
品質の定義はいろいろな表現があります。その中でも、JIS Q 9000では製品、サービス、プロセスなど認識できる物に、本来持っている特性が要求事項を満たす程度と定義されています。
品質の種類
品質も種類分けする事ができます。QC検定3級では、以下の3つの品質がよく出題されます。
設計品質
企画・設計段階で、製品の機能や仕様を決めるますが、その時に決めた品質を設計品質またはねらい品質と言います。
製造品質
現場て製造した実際の品質を製造品質またはできばえ品質と言います。
製造品質は設計品質を目標とし、合致することを目指します。これがどの程度合致しているかを示したものを、適合の品質と言います。
使用品質
顧客が製品を使用する際に、期待する事が発揮されているかの有無を使用品質と言います。
使用品質を満たすためには、顧客の要求事項を理解する必要があります。
顧客が求める品質
顧客は以下の事をメーカーに求めます。
・信頼性
製品や部品はあらかじめ定められた期間は故障する事なく、機能を発揮する事。この機能を遂行できる能力を信頼性と言います。
また、この能力を定量的に表した数値や確率を信頼度と言います。
・社会な与える影響を考え、社会的責任を自覚する事
・製品や部品の性能が定められた仕様を満足している事
・お客様の立場に立つ事
・顧客重視の開発
顧客のニーズを優先し、顧客重視の商品開発を続ける考え方を、マーケットインと言います。逆に生産側を優先する考え方をプロダクトアウトと言います。
・コスト
顧客の要求を満たした品質でもコストが高いと、顧客は他社に取られるので、価格も重要な購買要素なので、品質とコストのバランスが重要にな ります。
顧客(使用者)の満足感
顧客(使用者)の満足してもらうために、メーカーは様々な機能や仕様を充足させようと頑張ります。しかし、充足させても、それに対して満足するとは限りません
一元的品質 | 充足されれば満足、不充分なら不満を引き起こす品質 |
当たり前品質 | 充足されれば当たり前、不充分なら不満を引き起こす品質 |
魅力的品質 | 充足されれば満足、不充分でも不満にならない品質 |
無関心品質 | 充足されても不充分でも、満足や不満を感じない品質 |
逆品質 | 充足されれば不満を引き起こし、不充分なら満足する品質 |
方針管理
設定された設定の方針に対して、会社全体で協力しながらベクトルを合わせ、管理サイクル(PDCA)を回しながら達成する一連の活動を方針管理と言います。
また、上位方針から下位方針にブレークダウンし、活動していく一連のプロセスを方針展開と言います。下位に展開するにつれて、内容が具体的になります。
方針管理するために目標を設定します。その目標は結果が分かり易いように、測定可能である事が基本です。
また目標を設定する時は、上位の目標や関係部署・部門とすり合わせる必要があります。
その他
QC検定3級では、以下の言葉も時々出題されるので記載します。
ライフサイクル・・・企画・設計から使用・廃棄まで全ての段階の総称。
ライフサイクルアセスメント・・・ライフサイクルでの環境の影響を定量的に評価する手法
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