品質経営の要素:日常管理【定義と基本的な考え方】

QC検定 3級

品質経営の要素:日常管理【定義と基本的な考え方】では、日常管理の基本的な考え方や進め方、分掌業務などについて問われます。

方針管理と同様、問題の言い回しや表現で難しく感じ易いですが、覚える内容は少ないです。

第24回~第30回のQC検定3級では以下のように出題されます。

試験(QC検定3級)第24回第25回第26回第27回第28回第30回
日常管理1問1問1問1問1問

日常管理とは

日常管理とは、品質管理活動を継続的に行うための重要な要素で、各部門が日常的に実施する分掌業務について、その目的を効率的に達成するために行う全ての活動を指します。

※分掌業務とは、各部門や役職、または担当者が行う事を明確化した業務の事です。

また、日常管理には2つの管理項目があります。

  • 年度方針など、方針管理によってブレークダウンされた業務に関する項目
  • 方針管理とは関係ない、その部門の固有の業務に関する項目

この2つの管理項目を、管理項目一覧表にて整理するのが望ましいです。

管理項目はSQDCの観点で抽出します。

SQDCとは、製造業における重要な4つの要素です。それぞれの要素は以下の頭文字からなります。

  • Safety (安全)
  • Quality (品質)
  • Delivery (納期)
  • Cost (コスト)

日常管理の進め方

日常管理の基本は、それぞれの部門で日常的に行わないといけない分掌業務のPDCAを適切に回す事です。

PDCAに沿った日常管理の進め方は以下の通りです。

Plan①各部門・部署の分掌業務について確認し、目的を認識する
Plan②管理項目や評価基準としての管理項目管理水準を明確にする
Plan③目的を達成するための手順を明確にする
Do明確にした手順に沿って実行する
Check①管理項目を把握し、その結果を管理図やグラフにまとめる。
Check②管理水準を満たしていればDoにを継続する
act①Check②の結果が管理水準を満たしていない場合は、応急処置をとり、根本の原因を追究し、再発防止のために是正処置をとる
act②Plan②に戻り、是正処置の結果の有効性を監視する

日常管理の活動

日常管理の見える化

日常管理について1人1人が意識する事が重要なので、周知徹底のために毎日の業務連絡や定期的な進捗確認を行い、実施記録を残す必要があります。

このように日常管理の状況を見える化する事で、社内や部門内で共有化ができ、意識向上につながります。

5Sも日常管理に取り組むと、全員参加にすることができ意識向上につながります。

現場責任者の活動

現状を維持するには、その業務の進め方に関するルールなどの標準類の順守が基本で、分担を明確にすることで、責任者の責任範囲を理解することができます。

目標を達成しているどうかを評価するには、管理項目を決める必要があります。管理項目には結果系と要因系に別けれます。

品質特性のような結果系を評価する項目を管理点、結果を引き起こすと考えられる要因系を評価する項目を点検点と言います。

管理項目の管理点は基本的には数値で評価します。管理項目が安定状態であること客観的に判定する基準値を管理水準と言います。

管理水準を満たしていない場合は、プロセスに異常がある可能性が高いので、すぐに応急処置を行い原因を特定して是正処置を行います。

また異常がなくても、4M変化点などで管理状態が維持できなくなった場合は、異常発生時と同様に応急処置や是正処置を行わなければいけません。

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