QC検定では3級から、手法編で計算問題があります。
この計算問題で時間が掛かってしまい、テスト時間90分をオーバーした方は少なくないと思います。
ただし電卓の機能を駆使する事で、計算問題を解く時間が短縮化する事ができます。
今回の記事では、QC検定で計算時間を短縮できる電卓機能を3つ、紹介させて頂きます。
説明で使用する電卓は以下のページで紹介させて頂きました「Canon HS-121T」を使用します。
QC検定用の電卓選びのポイントとオススメの電卓3選 | アンキロぱぱのQC検定3級合格のためのブログ (ankiropapa.com)
①2乗の計算
二乗の計算を電卓で行う場合、二回目の数値を省略する事ができます。
例えば11×11を電卓で計算する場合、以下のようにキーを押す方が多いと思います。
しかし以下の通り、2回目の11を省略して計算する事ができます。
今回の例ではキーの打つ回数を2回減らしただけですが、これが桁や二乗の計算回数が増えると、計算の短縮時間は馬鹿になりませんので、是非活用しましょう。
②グランドトータル(GT)
グランドトータル(GT)とは、複数の計算結果の合計値を合算して表示する電卓の機能です。
こちらの機能を活用すると時間を短縮できます。
具体的には以下の例題で説明します。
例題 ∑Xi^2 ※2乗の総和
【例題Ⅰ】
11、12、13、14、15の2乗の総和を計算しましょう。
この例題Ⅰを数式にすると以下の通りになります。
各2乗の計算
まずは先程の「①2乗の計算」と同じく、11の2乗を計算します。
この時、画面には計算結果と「GT」が表示されます。
※電卓が一時的に計算結果を記録しています。
続けて11の2乗と同様の方法で、12、13、14、15の2乗を計算します。
この時、画面には2乗の計算結果が残っていますが、そのまま計算しても問題ありません。
ただし前の計算結果の数値を消したい場合は、「C」を押しましょう。
※「CA」は絶対に押さないで下さい。一時的に記録した計算結果も消えてしまいます。
計算結果の合算(GT)
これまでの計算値は、一時的に電卓に記録されています。
この状態で「GT」を押すと、記録した計算値の総和を算出します。
これで例題Ⅰの計算は完了になります。
③メモリー機能(M+、Mー、RM)
電卓のメモリー機能は、一時的に複雑な計算を行う際の途中経過を保存し、後でその値を再利用することができます。
メモリー機能は以下の通りです。
- M+(メモリープラス):表示されている数値をメモリーに追加します。
- M-(メモリーマイナス):表示されている数値をメモリーから引きます。
- RM(メモリーリコール):メモリーに保存されている数値を合算します。
具体的には以下の例題で説明します。
例題 平方和
【例題Ⅱ】
11、12、13、14、15の平方和を計算しましょう。
この例題Ⅱを数式にすると以下の通りになります。
∑Xi^2の計算と「M+」
先程「②グランドトータル(GT)」で解説した通り、GTを使用して∑Xi^2を計算します。
ここで「M+」を押すと電卓が計算結果[855]を+の符号で記録します。
この時、画面に「M」が表示されます。
∑(Xi)^2/nの計算と「M-」
「M+」を押したら、そのまま計算を続けます。
ただし前の計算結果の数値を消したい場合は、「C」を押しましょう。
※「CA」は絶対に押さないで下さい。一時的に記録した計算結果も消えてしまいます。
まずは∑Xi=11+12+13+14+15を計算します。
次に「×」「=」を押して∑(Xi)^2を計算します。
次は上記の値をn[5]で割ります。
ここで「M」を押すと電卓が計算結果[845]を-の符号で記録します。
「RM」 ※計算完了
ここまでの計算で電卓は「+855」「-845」を記録しています。
「RM」を押すと記録した数値を合算する事ができます。
これで例題Ⅱの計算は完了になります。
注意事項
これらのテクニックは計算時間を削減でき、テスト時間が不足しがちのQC検定で大変重宝されます。
しかしながら慣れていないと、本番当日に方法を忘れたり、失敗を繰り返しと逆に時間が掛かる事も考えられるので、過去問などで事前に練習して慣れていく事を強く推奨します。
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