この記事では、QC検定3級のテスト対策としてデータの取り方・まとめ方の練習問題を記載しています。
良ければ、練習として解いてみて下さい。
QC検定3級向けのデータの取り方・まとめ方の解説は以下の記事で投稿しておりますので、よければご覧ください。

練習問題
問1 ○✖問題
次の文章で正しければ〇、間違えなら✖と回答せよ。
(a)
データには数値データと言語データの2種類があり、数値データには計数値データと計量値データの2種類がある。
(b)
不良数は計数値データになり、不良率は計量値データになる。
(c)
サンプリングからデータを収集した後、そこから母集団の傾向を推測してはいけない
サンプリング誤差のバラツキは、抜き取ったサンプルのバラツキとかたよりの両方を含む。誤差のバラツキは、抜き取ったサンプルのバラツキとかたよりの両方を含む。
問2 基本統計量
ある成形品のサンプルをランダムで6個抜き取り、重量を計量すると以下の通りになりました。
【 20.43 20.31 20.40 20.39 20.36 20.45 】
このサンプルデータから以下の統計量を求めよ。
平均値:[ ① ]
メディアン(Me):[ ② ]
平方和:[ ③ ]
不偏分散:[ ④ ]
標準偏差:[ ⑤ ]
※ただし小数第3桁まで求めよ。
範囲R:[ ⑥ ]
解答
問1 ○✖問題
こちらの問題は、データの種類やサンプリングについて問われています。
出題頻度は多くありませんが、出題される内容は限定的なので、ポイントを抑えましょう。
(a)正解:○
問題の通りです。
(b)正解:✖
計数値データは基本的に不良数や不具合件数など数えられる値(整数)で、計量値データとは重量や長さなど連続的な値(小数)です。
不良率は小数で書く事が一般的なので、計量値データだと思われる方もいると思います。
しかし、不良率は「不良数(計数値データ)/生産数(計数値データ)」と計数値データで求める為、計数値データの分類になります。

(c)正解:✖
サンプリングからデータを収集するのは、母集団の傾向を推測するために行うので、答えは✕です。
(d)正解:○
問題の通りです。
また、「データのバラツキ = サンプリング誤差のバラツキ + 測定誤差のバラツキ」も合わせて覚えておきましょう。
問2 基本統計量
基本統計量はQC検定3級では高い頻度で出題されます。
平方和などは少し難しいですが、相関分析などでも出題されますので覚えておきましょう。
①平均値
[答え:20.39]
平均値は小学生でも習うお馴染みの計算ですが、計算間違えには注意しましょう。
平均値 = ( 20.43 + 20.31 + 20.40 + 20.39 + 20.36 + 20.45 ) / 6
= 20.39
②メディアン(Me)
[答え:20.395]
データの大きさ順に並べた際、真ん中の数値がメディアンになります。
データを小さい順に並べると以下の通りになります。
20.31、 20.36、 20.39、 20.40、 20.43、 20.45
今回のデータ数は偶数なので、真ん中2個の平均値になります。
メディアン(Me)= ( 20.39 + 20.40 ) / 2 = 20.395
③平方和
[答え:0.0126]
まず、平方和の公式は以下の通りです。

この公式だけでは計算方法が分かりにくいので、以下のように分解して説明します。


こちらに今回のデータを当てはめると以下の通りになります。


こちらを平方和の公式に当てはめます。

よって答えは0.0126になります。
④不偏分散
[答え:0.00252]
不偏分散の公式は以下の通りです。

これに③の平方和を当てはめると以下の通りになります。

よって答えは0.00252になります。
⑤標準偏差
[答え:0.050]
標準偏差の公式は以下の通りです。

これに④の不偏分散を当てはめると以下の通りになります。

よって答えは0.050になります。
⑥範囲
[答え:0.14]
範囲は以下の通りに求める事ができます。
R = Xmax(最大値) - Xmin(最小値)
最大値が「20.45」、最小値が「20.31」になので、答えは0.14になります。
練習問題に慣れたら、次は過去問にチャレンジしましょう。
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