統計的方法の基礎【定義と基本的な考え方】 練習問題

QC検定 3級

この記事では、QC検定3級のテスト対策として統計的方法の基礎の練習問題を記載しています。

良ければ、練習として解いてみて下さい。

QC検定3級向けの統計的方法の基礎の解説は以下の記事で投稿しておりますので、よければご覧ください。

練習問題

問1 ○✖問題

次の文章で正しければ〇、間違えなら✖と回答せよ。

(a)
正規分布はヒストグラムの歯抜け型など、歪な形状になる事もある。

(b)
正規分布は平均値の周りでどれだけ分散しているかを示す

(c)
平均値μ、標準偏差σの正規分布の場合、μ±2σの範囲に約99.7%の確率で入る。

(d)
ある製品からランダムでn個抜き取り、不良品がx個、1個当たりの不良率がPの時、xは二項分布に従う。

(e)
平均値μが0、標準偏差σが1の正規分布を規格正規分布と言う。

 

問2 正規分布

ある製品の全長xmmが N( 50 , 5.02 )の正規分布に従っている場合、全長が53.5mm以上になる確率を求めよ。
※解答にあたって必要であれば下表の正規分布表を用いよ。

 

問3 二項分布

生産する際に不良になる確率がPの製品を3個生産する。不良数をxとする時、以下の①~②を解答せよ。

①P=0の場合、xの値は何通りあるか?

②P=0.1になる場合、x=1になる確率を求めよ。

 

 

 

解答

問1 ○✖問題

こちらの問題では、正規分布と二項分布の基本的な事について問われています。

正規分布と二項分布のポイントを抑えておきましょう。

(a)正解:

正規分布の形状は、平均値を中心に左右対称の釣鐘型になり、それ以外の歯抜け型ふた山など歪な形状にはなりません

 

(b)正解:

問題文の通り、正規分布は平均値の周りでどれだけ分散しているかを示します。

また正規分布は以下のように表記します。

 

(c)正解:

μ±2σの範囲に入る確率は約95.4%です。

また±σなら約68.3%±3σなら約99.7%の確率で入ります。下図のイメージで覚えておきましょう。

 

(d)正解:

QC検定では正規分布か二項分布かを問われる事があります。

「n個抜き取り、不良品がx個、1個当たりの不良率がP」は二項分布のワードになるので、答えは○になります。。

またもし「平均値、分散、標準偏差」などのワードが問題に入っていれば、正規分布を示しています。

(e)正解:

平均値μが0、標準偏差σ(または分散)が1の正規分布を標準正規分布といいます。

正規分布 N( μ , σ2 )は標準正規分布 N( 0 , 12 )にする事を標準化といいます。

 

問2 正規分布

解答:24.20%

正規分布はN( μ , σ2 )と表記するので、正規分布N( 50 , 5.02 )の平均値μ=50、標準偏差σ=5.0となります。

上記の数値と実数x=53.5を使用してKpを算出します。

 

次に求めたKpと正規分表からPを求めます。

Kp=0.7から、小数第1位が0.7、小数第2位が0になるので、以下のように正規分布からPを抜粋します。

上表より、P=0.2420となります。

問題は「全長が53.5mm以上になる確率」なので、答えは24.20%になります。

【補足】
もし問題が「全長が53.5mm以下になる確率」の場合は、1-P=0.758となり、答えは75.8%になります。

 

問3 二項分布

①解答:1通り

P=0と言うことは、3個とも良品になります。(1個目:良品、2個目:良品、3個目:良品)の並びしかないので、答えは1通りになります。

【補足】
もし問題がP=1の場合も、(不良品、不良品、不良品)のパターンしか無いので答えは1通りになります。

また、x=1の場合だと以下の3パターンになります。
(不良品、良品、良品)
(良品、不良品、良品)
(良品、良品、不良品)

これを組合せ(二項係数)で表すと「C」となります。

 

②解答:19.683%

まずはn=3、P=0.1、k=x=1を二項分布の公式に代入します。

よって答えは19.683%になります。

 

 

練習問題に慣れたら、次は過去問にチャレンジしましょう。

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