特性要因図とは、特性(結果)と、特性に対して影響を与えていると要因(原因)との関係を、言語データとして図で整理したものです。
第24回~第30回のQC検定3級では以下のように出題されます。
試験(QC検定3級) | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 | 第30回 |
特性要因図 | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | 1問 | 1問 |
特性要因図が出題される頻度は、3回に1回ぐらいです。
ただしQC検定3級では、QC七つ道具の説明文に対して、どのQC七つ道具か問われる問題もあります。
その選択肢として、特性要因図が出てくる事もありますので、概要はしっかりと抑えましょう。
QC検定で重要なワード
- 特性要因図は言語データとして図で整理したもの
- 特性要因図は魚の骨とも言われる
- 特性は背骨
- 要因は大骨、中骨、小骨
- 4M・・・人、機械、材料、方法
- 5M・・・4M + 測定
- ブレインストーミング
特性要因図とは
冒頭でも説明した通り、特性要因図とは、特性(結果)と、特性に対して影響を与えていると要因(原因)との関係を、言語データとして図で整理したものです。
※図の形から魚の骨とも言われます。
特性とは、生産や作業など生まれた結果の事です。
特性要因図では背骨に当たります。
特性(結果)の例
品質・・・クレーム件数、工程内不良、寸法、出来栄え
コスト・・・作業時間、材料費、初期費用、ランニング費用
納期・・・納期遅延日数、先行生産数、リードタイム
安全・・・重大事故件数、ヒヤリハット件数
要因とは、特性に対して影響を与えている原因の事です。
特性要因図では大骨、中骨、小骨、に当たります。
要因(原因)の例 人(Man)・・・作業者、リーダー、経験年数 機械・設備(Machine)・・・生産設備、治具、金型 材料(Material)・・・主原料、マスターバッチ、供給部品 ※マスターバッチ・・・樹脂成形に着色する材料 方法(Method)・・・作業要領書、段取り作業、生産条件
上記の要因は頭文字から4Mと言います。
4Mを大骨にするとまとまり易くなります。
また、4M以外にも測定(Measurement)や環境などを要因にする事があります。
※測定も加えて5Mと言う事もあります。
特性要因図の作成方法・ポイント
作成前の注意
特性要因図は、ブレーンストーミングなど幅広く意見を募り、図を完成させます。
また、作成する前に現状の調査を行い、問題を深堀し、問題を具体的にする必要があります。
問題と要因の関連が明確になっても、これは作成メンバーの知識や経験に基づいた仮説なので、特性要因図の作成後も調査やデータに基づいた検証を行う必要があります。
作成方法
特性要因図は以下の通りに作成します。
- 右側に特性を書き▢で囲む
- 特性に対して、左から右へ太い矢印を引く(背骨)
- 背骨に対して、矢印を引く(大骨)
※背骨より細い矢印 - 大骨のスタート部分に要因を書き▢で囲む
- 要因は4Mがまとめ易い
※必ず4Mにしないといけない訳ではない(工程別など)
- 大骨に対して、矢印を引く(中骨)※大骨より細い矢印
- 中骨のスタート部分に要因を書く
- 中骨を書く要領で、中骨に矢印を引いて(小骨)要因を書く
- さらに要因を深堀できていれば、小骨に矢印を引いて(孫骨)要因を書く
- 要因の書き漏れや表現の修正が無いか確認する
- 特性に多大な影響を与えていると思われる要因を〇で囲む
作成する時のポイント
作成する時のポイントは以下の通りです。
・多人数で会議を行う
・なぜを繰り返し要因を深堀する
(大骨→中骨→小骨→孫骨)
・ブレインストーミングで多種多様なアイデアを集める
ブレインストーミングとは以下の意味になります。
集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の
ブレインストーミング – Wikipedia
連鎖反応や発想の誘発を期待する技法
またブレインストーミングには4つのルールがあります。
4つのルール
・アイデアに対して批判しない(批判厳禁)
・自由でユニークなアイデアを重視する(自由奔放)
・アイデアの量を求める(質より量)
・他人のアイデアに便乗し、組合せる事を求める(結合改善)
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