QC検定3級のQC的ものの見方・考え方では主に、不具合や異常の防止や、発生した時の対応についての考え方について問われます。
QC検定の出題頻度
QC的ものの見方・考え方はQC検定3級では100%と言えるぐらいの確率で出題されます。
試験(QC検定3級) | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 | 第30回 |
QC的ものの見方・考え方 | 1問 | 1問 | 1問 | 2問 | 1問 | 1問 |
応急処置/対策
不良品が客先や次工程に流出や工程内に異常が発生した場合、原因調査や再発防止を行う前にまずは応急処置を行い、被害を最小限に抑える必要があります。
応急処置は三現主義(現場、現物、現実)に基づいて事実やデータを正確に把握して行う必要があります。
また、必要に応じて出荷停止や生産停止を行う事もあります。
異常が発生した場合、応急処置は迅速な対応が求められます。その為には普段から、異常について明確に定義する事が大切です。
再発防止/是正処置
応急処置・対策を行う事で一旦、不良品の発生や流出を止める事ができます。
ただし、根本的な対策を実施されている訳ではないので、同じ不良品が再び発生や流出する可能性が高いです。
この同じ原因の不具合や異常を再び発生させないように対策を行う活動を再発防止または是正処置と言います。
再発防止の為には、問題発生原因をなぜなぜ分析などで深堀をして、根本的な原因を技術・物理的な面と仕組みの面で解明する必要があります。
根本的な原因が解明できたら、それに対して対策を検討・実施します。そして、その対策を標準化する事が重要です。
未然防止/予防処置
発生すると予想される問題をあらかじめ計画段階で洗い出し、それに対する対策を講じておく活動を、未然防止または予防処置と言います。
未然防止を行う事で不良品が減り、顧客満足(CS)を得る事ができます。
また最終工程では無くても、各工程が後工程はお客様の考えで未然防止することが重要です。
未然防止の主な手法に、FTAとFMEAがあります。
FTAとは故障解析の手法で、フィールトの木(故障の木)と呼ばれる樹形図を使用します。
FMEAとは故障モードを洗い出して、その発生頻度や影響度を評価する手法です。
プロセス重視
顧客へ不良品を流出させない方法として、検査で不良品を検出する方法と、不良品発生要因に対策し発生防止を図る方法があります。
検査で不良品を検出する方法は、対策として分かり易く一定の効果が期待できますが、不良品の見逃しや検査漏れなどで顧客に流出してしまう可能性があり、また検査をする度にコストも掛かります。
よって発生要因を抑えるために、品質を工程で作り込む事が重要です。これをプロセス重視と言います。
また安定したプロセスの維持には、工程解析で要因と特性を整理してQC工程図に落とし込む必要があります。
工程は4M(人[Man]、機械[Machine]、材料[Material]、方法[Method])で構成されています。これを管理図やチェックシートで管理状態を確認する事が必要です。
源流管理
上流工程で不具合について予測し、是正措置や改善を講じる事が重要です。これを源流管理と言います。
上流工程(例えば設計段階)で不具合の要因を潰し込み出来ていれば、顧客への不具合流出を無くせたり、検査項目を省略できるなど、改善への影響度が高いです。
重点指向
予測できる全ての不具合要因に対して是正処置や改善ができればいいですが、当然ながら工数や予算には限りがあるので、全てに手を付けると結果的に中途半端になります。
そこで影響を強く与える要因に絞って優先順位を付けて、是正処置や改善する事が重要になります。これを重点指向と言います。
QC七つ道具では、パレート図が重点指向の分析方法となります。
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