品質経営の要素:小集団活動【定義と基本的な考え方】では小集団活動の進め方やQCサークルの基本的な考え方、分析ツールなどについて問われます。
第24回~第30回のQC検定3級では以下のように出題されます。
試験(QC検定3級) | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 | 第30回 |
小集団活動 | ✕ | 1問 | 2問 | ✕ | 1問 | 2問 |
○✕問題で出題される事もあり、落ち着いて読んだら簡単に解ける問題もありますが、終盤に出題される事がほとんどなので、慌てて解く事も少なくないと思います。
だから、小集団の基本的な内容を事前に把握しておく事が大切です。
小集団活動とは
小集団活動とは、同じ職場や同じ目的を持った人たちが集まり、共通の目的を達成するためのグループ活動で、強制的ではなく自主的に運営するのが特徴です。
このグループは目的別グループと職場別グループの2つに分ける事ができます。
目的別グループ
特定の要求目標を達成するために企業内はもとより、必要に応じ企業外からもその達成に最も適切なメンバーを集められたチームです。
このチームは基本的に開始日と終了日を決め、一定期間内に経営資源を効率的に使い、目標達成する事が求められます。
プロジェクトの進行に伴い、メンバーの編成を変え、完了したら解散します。
職場別グループ
目的別グループとは異なり、職場別グループは同じ職場の人々が集まって共同活動を行うのが特徴です。
職場別グループは、同じ職場の人々が集まり、問題解決を図る活動で、QCサークルが有名です。
QCサークルとは第一線の職場で働く人々が継続的に製品・サービス・仕事などの品質管理や改善を行う小グループです。
QCサークルの基本的な考え方
QCサークルの基本的な考え方は、以下の通りです。
- QCサークル活動の導入は、基本理念や方針などのトップダウンと、企業の仕事の特性などからのボトムアップの両面が必要なので、企業や職場に合った導入方法を採用します。
- QCサークル活動の活性化は、個人の能力を仕事に十分に発揮することができる企業の体質改善になります。
- 第一線で働く人々が中心となって職場の改善を進めるべきで、職制による指導などにはできるだけ依存せずに作業者が自主的に活動すべきです。
- QCサークル活動を進めやすくするために、経営者の理解や管理者の助言など活動しやすい環境づくりのサポートが必要です。
- QCサークルのリーダーの会合には、職制も参加し改善に必要な費用や、職制としての判断を分担する必要があります。
- 他社への訪問は、モチベーションの向上や具体的な改善のアイデアを得ることができます。
小集団活動の進め方
改善の手順には、問題解決型QCストーリーと課題達成型QCストーリーがあります。
問題解決型QCストーリーと課題達成型QCストーリーの違いは以下の通りです。
問題解決型 | 現状とあるべき姿のギャップ(問題)を、効率的に近づけ解決するための手順 |
課題達成型 | 現状とありたい姿のギャップ(課題)を、効率的に近づけ達成するための手順 |
こちらの記事ではもう少し詳しく解説しています。よければ一緒にご覧下さい。
アイデア整理・現状分析する手法
小集団活動ではアイデアや意見の整理、または現状や改善効果の分析をするのに様々な手法を用いります。
ブレーンストーミング
みんなの多種多様なアイデアを引き出したり、整理したりする手法です。
4つのルール ・アイデアに対して批判しない(批判厳禁) ・自由でユニークなアイデアを重視する(自由奔放) ・アイデアの量を求める(質より量) ・他人のアイデアに便乗し、組合せる事を求める(結合改善)
パレート図
現状の把握や重点指向による改善項目の絞り込み、または改善後の効果確認に用いるQC七つ道具の1つです。
こちらの記事では詳しく解説しています。よければ一緒にご覧下さい。
系統図法
達成すべき目標に対する方策を1次手段、2次、3次と多段階に展開する事で、具体的に手を打てる方策を得る手法です。
言い換えると、原因追求や目標達成に有効な方策を求める手法です。
層別
層別とはデータを、作業者、日付、設備、生産時の温度、生産条件などの項目に分けて比べる事で違いを見つける事ができる手法です。
こちらの記事では詳しく解説しています。よければ一緒にご覧下さい。
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